艪ィ守り代わりにそっと
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「…へいじ…」

小さなか弱い声の主がぎゅっと平次の服の袖を掴む

「…声出すな…見つかってまうやろ…」





安易に踏み入れた敵のアジト

そこには予想以上の敵の数…





「…よし…奴ら出払ったみたいや…」

ほっとぴりぴりとした空気から解放される

「平次…警察に連絡は?」

「心配すな。ちゃんとしてある。一気に乗り込んでくるはずや」

「……」

「なんや?」

急に黙り込む和葉に平次は顔を覗き込む

「…アタシ…今日、御守り忘れて来てん…」

「……」

「いっつも平次にうるさく言うとんのに最悪や…」

うつむく和葉の声は小さくなる…

「…和葉…」

そんな和葉の手をぎゅっと握りしめる

「えっ?」

「オレはちゃんと持っとるから大丈夫や。せやから泣くな。見つかってまうわ」

握った手に力がこもる…

「…まだ泣いてへんよ…あほ。」

握りしめられた手を見ると和葉はそう答える。



〜END〜



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