1/1ﾍﾟｰｼﾞ目 「なあなあ平次兄ちゃん？」 「あん？」 新聞に夢中やったオレに話しかけるんは、 小学校２年生のガキ 『翔（しょう）』くん… 和葉の親戚の子とかなんとか… なんでこぉ和葉の親戚の子っちゅうんには… 「どっか行くんちゃうの？」 「…ああ…」 「なあ、兄ちゃんが行かへんのやったら和葉姉ちゃんと２人で行ってくるで？」 「……和葉は？」 そうゆうたら和葉は？ ふと顔を上げてオレは聞く 「ん？気になるん？」 ニヤッと笑いよった…コイツ… 「…別に…」 「もぉー兄ちゃん行かへんでええんやな？オレが和葉姉ちゃん一人占めしてまうからｗ」 な？ 和葉の親戚の子っちゅうんは絶対和葉のこと好きやねん… せやから、 ふんっとオレの元を離れようとする翔の腕を掴む 「そらアカンな。おまえはオマケや。特別に連れてったるんやから大人しゅうしとけよ？」 ほんまにおまえはオマケやねん 元々オレと和葉で出かける予定やってんで？ なんでアイツはこのガキ連れて来てん… 別にオレは子供好きなわけとちゃうんに…υ 「はーい。」 ムスッとして返事するコイツはどっか嬉しそうや… 「平次兄ちゃん居らへんとつまらんしｗ」 「あん？」 「和葉姉ちゃんが一番可愛いんは兄ちゃんとおる時やろｗ？」 ニカッと笑てさらっと言いよった… よぉ解っとるやんか… たぶんこのガキはオレの気持ちも和葉の気持ちも解ってんねんな… それやのに解ってへんのはオレと和葉… 解っとるよぉで解らへん オレ自身のこともな… 「…そやな…」 そんなん考えとって遅れて返事する 「そやそやｗ オレ、和葉姉ちゃんのこと好きやけど平次兄ちゃんのことも好きやねんｗ」 「……きしょいこと言うなボケ…//」 コイツだけは解っとる こんな10歳近く離れとる小学生に… なんや嬉しいな… 和葉もオレのことも好きなんやとか… 無邪気で… たまにはええなぁ… 子供っちゅうんも… 「せやけど、兄ちゃんがもたもたしとったらオレが…」 「アカンで。」 「ぅわっ！？」 先の言葉を聞かずに翔の腕を引っ張り上げて宙に舞う 「行くで。」 ぱっと手を離して落とす 「ったぁ…アホ…何すんねん…」 打った腰を擦ってから翔は両手をばっと広げてオレを呼ぶ 「あん？」 「おんぶ♪」 「…はあ？」 ニコッと笑って手招きする 「けっ//」 しゃーないな…とため息混じりに翔をおぶると部屋を出る。 そして和葉の元へと。 「相変わらず仲ええね？」 「どこがじゃ…」 「酷いわ兄ちゃん…和葉姉ちゃんおんぶしてぇ～」 「ん？ええよ？」 「…そんなんええから早よ行くで！！」 「わっ！？」 ～END～ [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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