1/1ﾍﾟｰｼﾞ目 どないしたらええんもんか… こない悩む時が来ようとは思ってへんかったわ… 目の前にあるこの泣き顔… ちゅうか… 半分押し倒された状態のオレ… ほんでその上におる和葉… 涙がオレの頬を濡らす… 何も言わんし動かへん… ただ泣いとる… めっちゃ悲しい顔しとる… せやけど別にオレ… 「浮気なんしてへんで？」 さっきから何度もそう言うとるんやけど聞いてへんのかほんまに聞こえてへんのか… 何も答えへん… 「なあ…誤解さす事言うたんは謝るよって…泣くなや…」 ちょっとここ最近事件やらで会うてへんかったから… いや、もう３週間か…υ ほんで和葉が半分冗談で半分本気でオレに聞いたんや… “誰かと一緒にいたとかちゃうよね？” てな… オレは100％の冗談で答えた “おったらどないする？” つもりやった… まさかその直後に泣かれるなん思てへんかってん… オレの信用はドン底やな…υ せやけど自分に呆れてる場合とちゃうねん… その赤うなってしもた目でオレを睨めつけて… オレにどうしろ言うねん… 「なあ…オレのことそない信用出来へんか？」 その問いにはコクリと頷きよった… と同時に涙がまたオレの頬に落ちた… 「…すまんかったて…泣くなや和葉…」 そっと涙を拭ってやる それでも余計に泣きじゃくるコイツを強引に抱き締めた… 不意打ちにも関わらへんのにオレにすべてを預ける感触… 人間ちから抜いた瞬間が一番重いんやで？ ましてや人様の上で… なんてふと頭によぎった台詞を消去して和葉の頭をぽんぽんと二度優しく叩いた 「信じとるよ？」 「え？」 「せやけど寂しかってん…」 「…」 「全然連絡くれへんし…」 「すまん…」 「いつ帰ってくるかぐらい教えてくれてもええやん…」 「…そやな…」 まったくその通りやな… 連絡せぇへんのは事件に夢中… そんなんもあるけど心配して欲しないっちゅうんもある… せやけどそれがコイツには逆効果… なんて解っとったやんか… 何年一緒にいる思てんねん… 「和葉…」 「おかえり平次…」 オレに預けていた体を起こして言うた… 乾いた涙のあと… それでもニコッと笑って… 思わずもう一度抱き締めた… 「ただいま…」 そう付け足して… ～END～ [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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