☆あんな顔
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「なあなあ平次ぃ?」

和葉は平次の部屋のベッドの前に膝をつき平次のことを覗く。

「んー?」

平次はそのベッドの上で寝転んで何かに夢中。

「そんなんばっか見てへんでアタシのことも見てや!」

「おー見とる見とる。」

「どこがやの!!」

一切その視線を自分に向けない平次にムッとする和葉。

「ほんならそこで服でも脱いでオレのこと誘惑してみ?」

半ば笑って言う平次の視線は雑誌に新連載中の推理小説。

「すぐそうゆうこと言うんやから//」

「すぐ赤なる和葉に言われたないわ」

「な、なってへんもん!だいたい平次、アタシのこと見てへんやん//」

平次の言う通り少々赤くなっている和葉は言う。

「見んでも解るわ……ほれみい(笑)」

平次は読み終わったらしい雑誌を閉じると和葉に目を向ける。

「うっ…」

「ほな、じっくり見たるで和葉ちゃん?」

ニヤリと笑みを浮かべて起き上がる平次に和葉は、

「嫌や!スケベッ//」

ふいっと顔を背ける。

「さっきは見て欲しい言うたやんか?」

「さっきはさっきや。」

「なんや?雑誌にやきもち妬いてたんか?」

「別に…そんなんやない//」

あらま。どうやらそのようらしい…

「なんや可愛えとこあるやん和葉ぁ〜」

「せやからそんなんやないもんッ//」

真っ赤な顔して平次を直視するもんだから…

「…ええから来い…//」

和葉を抱き抱えてベッドの上に持ち上げる。

ぎゅっと抱きしめると和葉は平次の見た目では判らない熱くなった耳をカプリと甘噛みする…

「ッ///」

ビクッとして和葉を見れば嬉しそうに笑う顔

「平次、熱なってる(笑)」

「…おまえがあんな顔するからや…//」

「あんな顔て何よ…」

「あんな顔はあんな顔や…」

「意味解らへん…」

「せやから…」

「んッ//」

いきなり触れる唇同士…

「…キスしたなるようなその顔や…//」

「…何なんよそれ…//」

さらに熱くなった顔をお互いに反らす2人であった。



〜END〜



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