開放の密室
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「なんや?何があんねん?」

放課後、友達に呼ばれてやって来た屋上。

和葉も一緒。

屋上のドア開けて、友達男女数名はオレと和葉の背中をドンと押す。



「えっ?」

びっくりして振り返るも遅かった…

ガチャリと音がする…

「ガチャリて…おいこら!しばくぞ!開けんかい!!」

必死にドアノブをガチャガチャ回すんやけど冷たくて重い扉は開こうとせぇへん…

ドアの向こうでは楽しそうに笑う声…

隣には固まっとる和葉の姿…

「平次…カギ…閉められてしもたで…」

「…解っとるわい…」

真っ直ぐにドアを見つめる和葉はまだはっきりとことの重大さに気ぃついてへん…

「…くそっ…」

ドンと扉を叩く…

いつの間にやらドアの向こうの気配は消えとる

アイツら絶対しばいたろ…

そう思てとりあえず屋上を捜索する…

クセなんか密室に閉じ込めらるとなんらかの脱出方法を探る…

せやけど落ちとるもんは昼休みに誰かが片付けんと残していきよった弁当のゴミ…

他になんもあらへん…

一応カバンは持って来とった…

携帯は…

「あれ?…なんでや…」

「平次?」

「…和葉…おまえ携帯は?」

オレのあらへん…

どこやったんやろ…

「えっ…アカンよ、さっき電池切れてしもた言うたやん…」

「そやったな…」

2人して深いため息をつく

みんな帰ってしもた放課後…

「まあ一晩くらいは平気やろ…」

っちゅうても冬や…

せやけど今日はまだ夜もあったかい言うとったから凍死はないやろけど…υ

「ちょっ…平次!今日ここに泊まるん!?」

「しゃーないやろ?」

「せやけど…」

「まあ、オヤジらが探してくれるやろ?」

オレだけやったらそうはいかへんけど不幸中の幸いか、

和葉も一緒にいなくなったと知ったら捜索になるやろ

せやけど…最低でも夜まではこのまんまやな…

オレはカシャンちゅう音さして屋上の金網にもたれかかる

和葉は不安いっぱいな顔して隣にもたれかかった

「はぁ…なんでこぉなるんよ…」

「オレが聞きたいわ…」

「なんか悪いことしたんかなアタシ…」

「…ちゃうやろ…」

たぶんそうゆうイジメとちゃうやろ…

アイツら本気で面白がっとんねん…

オレと和葉、密室に閉じ込めることを。



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