☆降参
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「…んぅ……ちょっ…あかんて…//」

放課後。

部活終わりの人気のない部室の裏。

その壁を後ろに和葉に強引なキスをする平次。

「…へぃ……じ//」

逃げ回る和葉の舌をとらえて平次は絡め合う…

平次が和葉の体を挟むように両手を壁につけて、身動きはとらせない…が、

「んっ…え、ええ加減に…しぃ!!!」

これでも有段者

平次の片手を捕らえるとキレイに技が決まる…

「痛ぅ……おまえ、いきなりはないやろ…」

倒れ込む平次に和葉はさらに肩の関節を絞め上げる

「平次が悪いんや//」

「いっ!?……あほ!やめ!!」

危うく大怪我になりそうだった…

和葉は平次を解放するとぱっぱっと手を払う

「おまえ…よぉ自分の男を絞められるな…ほんまに痛いわ…」

やられた肩を擦りながら平次は言う

「ふんっ…ほな、よぉ自分の女の嫌がること出来るな?」

「…嫌なんか…オレとのキス?」

よほどダメージが大きかったのか立ち上がることなくその場に胡座をかいて未だ肩を擦る

「……そぉやなくて…//」

「あん?」

「学校…やし…強引やし……平次ばっか好きなことしよるし…」

和葉の言葉に冷めた目で平次は見上げる

「…別に、和葉からオレにしてもええけど?」

「なっ、ちゃうやろ!!そぉゆうことちゃう//」

思いきり睨んでやるが…

「…迫力ないなあ(笑) もぉええからキスしてや…」

ん。と和葉に顔を向けて目を閉じて平次はキスを要求する

「なっ//」

「ええからして?」

片目をパチッと開くと和葉を見上げる

「うっ……なんでそぉなるんよ…//」

「オレの肩めっちゃ痛いわぁ」

「えっ?」

「ほんまどないしてくれんねん」

わざとらしく肩を擦って和葉に言う

「それは…」

困ったように平次を見ると

「キスくれたら勘弁したるで?」

ニヤッと笑って平次は再び目を閉じる

「…ずるい……//」

そっと前屈みなって平次に唇を合わせる…

はじめは和葉から優しく触れるキス…

それもすぐに平次が和葉に腕を回して強引なものに変わる…

「んッ……ああッ///」

すっと触れられた胸…

たまらず和葉は平次から離れる…

さすがに学習したのか平次もしつこく迫らない…が、

「感じたんか和葉?」

ニヤッと笑って平次は言う

「……も…1週間…」

「あ?」

「…もぉ1週間キスもアタシに触れるんも全部禁止や!!!」

ぷいっとそっぽを向く

「き、禁止やとぉ!?」

思わず大きな声が出る

「そぉや。1週間アタシに触れられへんかったらアタシの大切さ解るやろ?」

「…解るもなんも知っとるわ…」

さっと立ち上がり和葉に言う

「解っとらん!平次はアタシがいくら嫌や言うても強引にするやん…」

「あー……解った。ほな、気ぃつけるから禁止とか無しに…」

「アカン!もぉ決めたんやから!」

「なっ…ほんなら和葉、解っとるんか?禁止っちゅうことは和葉からもなんも出来ひんやからな?」

「……解っとるもん…」

絶対にその間は気づいていなかった間だった…

「…本気なんか?」

「本気や。」

バチッと視線が絡む

「ほな、勝負や。先に我慢出来ひんで求めてしもたら負けや。ほんでそんあとは勝った方の好きにするっちゅうことで。」

「我慢は平次がするだけやろ?」

「ほぉ?ほな、ねだられても1週間は絶対にキスせぇへんからな。」

「アタシかて!」

「3日もせんうちに禁断症状でても知らんで?」

ふいっとお互いに顔を合わせぬまま帰り道はいつもの通り2人で歩く。

どちらも本当は解っているのにムキになる。

似た者同士はいつまで我慢出来るのだろう…。



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