1/3ﾍﾟｰｼﾞ目 「なあなあ平次、明日どおしても行きたいねん！」 「せやから無理やて言うてるやろ！」 授業の終わった放課後の教室 まだ賑わうその教室でいつものように何やら言い合っている… 「放課後ならなんとかなるて言うてたやん！！」 「しゃーないやろ！事件のほうは一刻を争うんやから！！」 それは明日の予定… 前々から約束されていた映画の話… その映画の上映期間は２ヶ月ほど。 充分観る余裕はあったはず… あったはずなのだが、気がつけば明日が地元の映画館での上映最終日。 和葉が観たいと言い出したのだが、それは珍しく推理もの… そう、 初めに『これええな』なんて平次が予告を見て口にしたのを和葉は覚えていた。 だから前々から誘っていた… 平次もすんなりokを出したのだが、 結果、事件に休日は潰されて明日がラストチャンス… 「平次は事件のほうが大事なんや！」 「んなもん当たり前や！！……ぁ、いや、…」 勢いで言ってしまった… 言ってからすぐに後悔する… そんな平次にクラスメートからは冷たい視線… 「そぉ…分かったわ。平次なんもぉ絶体誘わへん！！」 一瞬寂しそうな表情を浮かべたが、 ドンッと平次を押しのけて和葉は教室を出ていった 「おい！待て和葉！！」 大声で呼ぶも和葉は振り向きもせずに走り去って行く そしてようやく周りの冷たい視線に平次は気がつく… 「…なんやねん…」 気まずそうに平次は周りのやつらに言う 『お前アホやろ？』 『何してんねん！』 『和葉かわいそうやんか！』 『そやそや！』 『映画くらい付き合ったれよ』 次々に非難の声が平次を襲う 「うっ……」 そして最後の一言が平次の心に突き刺さる… 『和葉、絶体泣くで？』 [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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