1/1ページ目 ―学校― 教室へ入るなり平次は和葉に目をやる 「……」 和葉はいつもの通り友達と楽しそうにおしゃべりをしている。 傍の男子たちの目は和葉に向けられ、何やら盛り上がっていた… 「……」 どうしても平次にはそれが和葉のそのシャツから見えている白い腕や、スカートから出ている足に向けられていると思えて仕方がない… いや、実際にそうなのである。 そんなことを微塵にも感じていない和葉に少しイラつきを覚えた… 不機嫌そうにガタッと音をたてて椅子に座る ブレイクタイム、 10分の休み時間… “あーまたや…” と平次が思うのは、和葉の席の隣を通る度に『遠山は夏服の方が似合うな』なんて下心バリバリに話しかける男どもがいるからだ それも一人や二人ではない。 平次と和葉の席の位置関係上嫌でも平次の目につく… その度にイライラが増す平次… しかもその原因の中心にいる当の和葉はこれっぽっちもその下心に気づいていない 素直に『ありがとぉ』と返している… そんな和葉にもイライラは増す… “仮にもオレら付き合ってるんちゃうんか!!” などと思うも… “…そぉゆうたら学校でそれらしいことしたことないんや…” クラスメートほとんどの公認カップルたが、まだそれはワンランク上の関係については知られていない。 「それやな…」 一人納得したように声を漏らした ちょうどそんな時だった… 「きゃっ//」 和葉のびっくりしたような声が聞こえたのは 和葉の細い二の腕が掴まれた… もちろんその腕を掴んだのは男の手だった 「遠山、ほんま綺麗な腕しとるなw」 さすがの和葉もこれには 「ちょっ何なん//」 少し照れが入りいまいち迫力はないがその手を振り払おうとした… …が、その頃には平次がその男の目の前におり、その手を掴み上げていた 「平次…?」 「和葉にちょっかい出さんといてくれるか?」 口調は幾らか優しいがその掴み上げた手には恐いほどチカラが加わっている。 「なっ…離せや…ちょお触れただけやろ!!」 ばっと平次の手を振り払った 「第一にオレがお前らの間入れるとか思ってへんし…こんなんでイラつくんやったら早くっつけや!!」 「ふっ…生憎、オレらもう……」 「ああ?」 和葉の顎に手をやり、やや上を向かせて、平次は和葉が座っていた分姿勢低くして… 「……///」 和葉の唇を奪った 「な、な、な、何……///」 真っ赤になって和葉は抗議の言葉を言おうとするが上手く声にならない 「これで解ったやろ?オレらもうキスは当たり前、それ以上のことも経験済みや。」 「……」 和葉に手を出した男はもちろん、クラスにいたほとんどの生徒がその光景を目にして何も言えない… 和葉は顔を真っ赤にして黙り込む 平次はやってやったと言わんばかりに目の前の奴を見ている 「お、お前らいつの間に…」 「はっ、いつからなん関係あらへん。もう和葉はオレのもんやから手ぇ出すなや」 すっと和葉を引き寄せてそう言うと… 今まで黙っていた和葉が口を開いた 「こんアホッ/// 学校で何すんねん!!」 平次の腹に和葉の一発が入る… 「うっ……何すんねん!!」 「それはアタシの台詞やろ!!」 「はあ?こうでもせんとお前、アホやから変な男に手ぇ出されるやろ!!」 「アホて何ッ// こんなんするほうがアホや!!」 「ほんなら今ここでもっと激しいことしたろか?」 「…平次!……!?」 再び抗議をあげようとした口が平次に塞がれる… 「〜〜〜〜/////」 もう和葉は恥ずかしさで反論する気にもなれず机に顔を伏せてしまった 「あとで続きしたる。」 和葉の耳元でそう囁き、休み時間は終わる… クラスの目は授業中も2人に向けられたままだった… 〜END〜 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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