豆まき
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「鬼はそとー!!」

服部家に響く幼いやんちゃな声

「なっ!?」

投げつけられたのは節分ようの豆

投げた犯人は和葉と一緒にやってきた小学生の翔。

「こら!やめ!!和葉っやめさせろて!」

豆まきをする翔から逃げる鬼…

いや、平次であった。

そして、

「鬼はそとー福はうちー」

楽しそうに翔と一緒になって豆を投げ始めた和葉

「なんでやねん!しばくぞアホッ」

急いで自分の部屋に逃げる平次はその途中にも背中にいくつか豆がぶつけられた

そしてピシャリと閉められたら扉。

そっとその扉を開けて和葉と翔は

「ごめんごめん(笑)」

「兄ちゃん一緒に恵方巻き食べようやぁ」

平次をなだめる2人

「ほんま…朝からやかましいねん…」

「ええやんちゃんと豆まきせなアカンし♪」

「早よ恵方巻き食べようやw」

「…」

翔に腕を引っ張られて仕方なくついていく平次は和葉を振り返る

「そんな顔せんでええやん」

「はぁ…」

全く自分の気持ちを理解してくれない和葉にため息

すると和葉は平次に隣を歩く

「可愛えやん翔くん。平次のこと大好きやねんで?」

ニコッと笑う和葉はそう言う

「オレより和葉に懐いとる思うけどな」

「そんなことあらへんよ」

「まぁええわ。おまえどっち食う?」

きれいな手作り恵方巻きを平次は指さす

「ほんならこっち」

「オレのんはー?」

翔は平次こ横にぴったりひっつくと聞く

「おまえはこれや。」

「やった♪…えっと…」

平次から恵方巻きをもらうと翔はキョロキョロ周りを見回した

「…こっちや。」

くるっと翔の体の向きを変えながら平次は言った

「ん?こっち?ほな兄ちゃんも一緒に♪」

「おう。」

「あ、アタシも♪」

こうして今年の恵方に向かい3人は恵方巻きを口にした

「んあ!めっちゃ旨いやんけオカンw」

「ほんまやぁw」

「…」

半分も食べないうちに喋りだす2人をよそに翔は黙々とかぶりついた

そして、

「あーもー!!黙って食べなアカンのに何してんねん兄ちゃんら!」

「「あっ…υ」」

一本食べ終えた翔は2人のアホに言う



END.



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