雨音
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夏休みも中盤やな…

今年はゲリラ豪雨っちゅうんが多いわ…

今日もええ天気や思たら急にザーザー降りや…

それやのにこの暑さ…

どうにかならんのかい…






―平次の部屋―


「あっつー」

「ほんま暑いわ」



和葉が平次の家にやって来たと同時に雨が降ってきた…

そんなことを気にすることなく和葉は平次の部屋に上がり込む

蒸したようなその部屋は暑いなんてものじゃない…



「和葉、涼しくしてくれー」

だらーっと和葉に抱きついた

「ちょッ// そんなんしたら余計暑いやんか!!」

ばんっと平次を押しのけてエアコンのスイッチを入れた

「あーおもんない」

つまらなそうに舌打ちをして和葉の隣に横になる

「なあ、この雨今日はやまへんのかな?」

「ん、すぐやむやろ?やんでもまた降るやろけどな…」

「そやね……平次、暑いわ…」

蒸し蒸しするこの暑さ

つけたばかりのエアコンは全く意味をなさない

「ああ…そやwいっちょええ話聞かせたろか?」

「え?」

ニヤニヤ笑う平次をおかしくも思うが少しばかり興味もある

平次はシャッとカーテンを閉めて光を遮断する

雨の音は相変わらず続いている…

「何しとんの?」

不思議に思って和葉は聞く

「ん?まあ待てw」

「……平次…もしかしてアタシが嫌いな話?」

ザーザーいう外の雨が少しばかりそちらの雰囲気をだしている…

「ん?何やと思た?」

くるっと振り向き平次は笑う

「…怖い…話…」

ぶるっと震える…

今になってエアコンが効力を発揮し出したのか…

「そや。オモロそうやろw?」

和葉の隣にどっと座り直す

「アホ…絶対聞かへんもん//」

耳を塞ぐと、

ふっと笑って平次は和葉を見る

「……?」

きょとんとして和葉は平次を見る

「好きや。和葉、聞けや…」

そっと和葉の耳を塞ぐ手を外す

「平次…?」

「あーほ。」

真っ直ぐお互いの視線が交わる

「…あほ…」

吐息混じりに和葉は言い返す

「…それ…オレのこと誘っとるん?」

「なッ// ちゃうわ//」

「なんや残念やなー和葉がその気やったら部屋も暗くしとるし…」

「平次ッ//」

平次が続きを述べる前に和葉が平次の口を塞いだ…

自分の口で…

「……」

真っ赤になった和葉はもちろん平次も言葉が出ない…

「…それ以上言うたらアタシ帰るで…」

小さな声で言った頃には外から静かにポタポタいう音…

「……雨…やんだな…」

「…そやね」

そっと立ち上がりカーテンを開ける

「平次w」

くるっと振り向いた時には笑顔を見せて平次の名を呼ぶ

「ん?」

「遊びに行こw?」

ぱっと平次の手を握って和葉は引っ張る

「…ぁ、ああ…」



〜END〜



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