1/1ﾍﾟｰｼﾞ目 「よっよっ」 ミカンが３つキレイに宙を舞う… 「…平次なにしてんの…」 その光景に今にもアホと言いそうな顔で和葉は言う 遠山家、リビング。 紅白の終わりも近づく頃。 「あ、起きたんか？」 「うん。やっぱ紅白見たいし…」 「風邪は？」 「大丈夫。熱も下がったみたいやし…」 汗で少し濡れた髪を整えると和葉は平次の向かい側に座る ピタッと和葉の額に平次の手の平が触れる 「下がっとるな。ほんなら年越し一緒にできるな？」 「うん」 ニコッと笑うと和葉は平次が回していたミカンを手にとる 「食べ物で遊んだらアカンよ平次？」 お母さん口調で和葉は言う そしてそのミカンの皮を剥き始めた 「ミカン食うんか？」 「え？」 「一応和葉の分もそば残してるで？」 指さす台所… 「平次が作ったん？」 「オレに作って欲しかったんか？」 「えっ…ああ、ちゃうんや…良かった(笑)」 平次に作らせたらまた熱でてまう…なんて言うもんだから平次はムッとして和葉からミカンを奪う 「あ！」 「たくっ…おまえが食う思て残しといた言うんに…食べてしもたら良かったわ」 和葉の剥いたばかりのミカンをぱくっと口にする 「…平次、気ぃ遣うてくれたん？」 「ん？…ああ…まぁ…//」 「けど、もぉすぐ大晦日終わってまうわ…」 「せやな…」 テレビの紅白は最後の曲も終わってまもなく発表が行われようとしていた 「ほれ。」 「へ！？」 ミカン一粒を和葉の前へと差し出す 「ほれ、あーん(笑)」 「ッ///」 「年越しミカン。風邪治ったんやったら明日は雑煮作ってや？」 「…ぅん//」 平次からミカンを一粒もらうと小さく頷く ～END～ [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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