1/1ﾍﾟｰｼﾞ目 怪我も大したことなく家に帰る平次と和葉 大滝の運転するパトカーの中で和葉はまだ鼻をすすっていた。 「ほんま大丈夫なんやから泣かんでええって和葉」 「だって・・・」 平次に話しかけられる度に涙を浮かべる和葉に平次は困った表情 「ほんまに大丈夫やて。早よ帰って飯や飯！」 ぽんっと和葉の頭を撫でると平次は笑った。 「へいじ・・・」 「ん？」 ぎゅっと握られた手・・ そして、 「ありがとぉ・・・」 の一言。 「え？」 「助けてくれてありがとぉ・・・」 「・・あ、ああ・・・」 照れ隠しに窓の外を見る平次をミラー越しに見る大滝は微笑む そして平次は和葉に握られた手をそっと握り返す 「ほんま・・おまえあっこで死なせたらオレ・・」 「え？」 真剣なトーンで話す平次を和葉が泣き顔で見ると・・ 「おまえの親父に殺さるさかいな。」 ツンっと和葉の額を小突くと平次は言った。 当然ムッとして頬を膨らませた和葉 「そんな理由なん！！」 「ぎゃっ！？痛い痛い！！怪我人や言うとるやろアホ！！！」 撃たれた左腕を和葉にぎゅっと掴まれた瞬間平次が悲鳴をあげる 離せ離せと暴れる平次と泣きながら怒る和葉 そして後部席で暴れる２人を呆れた顔で見守る大滝 しばらくすると和葉がおとなしくなる・・・ シュンとして座席に座り直すと口を開く 「でも・・・」 「あん？」 和葉からようやく解放された腕をさすりながら平次は和葉を見る 「ほんまにありがと。平次。」 「・・・」 またも潤す目に平次は目を反らして 和葉を抱き寄せた・・・ こんどは静かに平次の胸で泣く和葉 優しくあやして平次も小さくありがとうと囁いた。 心配してくれてありがとう。 END. [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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